ブログ/コラム
35〜45歳、女性が1人で一戸建て住宅を建てるという現実的な選択
おひとり様のマイホーム購入は、本当に“あり”なのか?
なぜ今、「一人で家を建てる」ことを考え始めるのか
一人で家を建てたいと思ったきっかけは、人それぞれです。
ただ、多くの方に共通しているのは、「強い決意があったから」ではなく、「今の暮らしに、小さな違和感が積み重なってきたから」という理由ではないでしょうか。

賃貸に住み続けることへの、言葉にしにくい違和感
今まで特に不満はなかったはずの賃貸暮らし。
けれど、更新の時期が来るたびに、
- この家賃を、あと何年払い続けるんだろう
- 引っ越しても、また同じような暮らしが続くだけかもしれない
- 「ここが自分の居場所です」と言えない感じが、少しずつ重くなる
そんな思いが、ふと頭をよぎるようになります。決して「今すぐ出たい」「賃貸が悪い」というわけではありません。ただ、今の暮らしが仮の状態のまま、時間だけが進んでいるような感覚に、立ち止まる瞬間が増えてくるのです。
「結婚したら考える」という前提から、そっと降りたとき
家を持つことは、長い間「結婚してから」「家族を持ってから」のものだとされてきました。
だから一人で家を建てることに、無意識のブレーキをかけてしまう方も多いと思います。
- 今建てたら、将来どうするの?
- 一人なのに持ち家は早いんじゃない?
- その選択、周りからどう見られるんだろう
そんな声が頭に浮かび、「考えてはいけない選択肢」を自分で閉じてしまうこともあります。
でも、年齢を重ねるにつれて、「いつか来るかもしれない未来」のために、
「今の自分の暮らし」を後回しにし続けることへの違和感も、同時に大きくなってきます。

一人だからこそ、「自分の人生を自分で決めたい」
一人で家を建てることは、勢いで決めるような話ではありません。
むしろ、多くの方が、
- 一人でローンを背負うこと
- 病気や老後のこと
- この家に縛られてしまわないかという不安
そうした現実的な問題を、何度も考え直しています。
それでも「一度、きちんと考えてみよう」と思うきっかけになるのは、
「誰かと生きる前提」ではなく、「今の自分が納得できる暮らしを選びたい」
という気持ちが、少しずつ強くなったときです。
一人で家を建てるという選択は、結婚を否定することでも、未来を固定することでもありません。
ただ、「この先も、自分の人生は自分で選んでいきたい」という姿勢のひとつにすぎないのだと思います。
「建てるべきか」ではなく、「考えていいかどうか」
この段階では、まだ答えを出す必要はありません。
一人で家を建てることが「正解」かどうかは、人によって違います。
ただ、
- 違和感を感じているなら
- 一度ちゃんと向き合ってみたいと思ったなら
この選択肢を、きちんと考えてみること自体は、間違いではありません。
ここから先は、「向いているか/向いていないか」を含めて、
現実的な視点で整理していきたいと思います。

【実体験】私が一人で一戸建て住宅を建てると決めるまで
正直に言うと、「一人で家を建てよう」と思った瞬間が、はっきりあったわけではありません。
むしろ長いあいだ、考えては戻り、また考えては保留にする、その繰り返しでした。
すぐに決断できなかったのは、「不安の方が多かった」から
最初に「1人で家を買う」という選択肢が頭に浮かんだとき、前向きな気持ちよりも、不安の方がずっと大きかったと思います。
- 本当に一人でローンを組んで大丈夫だろうか
- もし病気やケガで働けなくなったらどうする?
- 将来、住めなくなったらこの家はどうなるんだろう
一人で決めるということは、同時に一人で責任を引き受けるということでもあります。
その重さを想像すると、簡単に「やってみよう」とは言えませんでした。
周囲の反応より、意外と気になったのは「自分の中の声」
家を建てる話をすると、心配してくれる声もあれば、「珍しいね」と言われることもあります。
もちろんそれが気にならなかったわけではありません。
ただ、より大きかったのは、「もし何もしなかったら、私はどう感じるだろう?」という問いでした。
- このまま賃貸で歳を重ねたとき、後悔しないだろうか
- 「考えもしなかった」こと自体を、あとで悔やまないだろうか
誰かにどう思われるかよりも、
自分が自分の選択に納得できるかどうかの方が、少しずつ大きなテーマになっていきました。
すべての不安が消えたわけではありません
誤解を避けたいのですが、
家を建てると決めたとき、すべての不安が解消されたわけではありません。
- お金の不安は、今もゼロではありません
- 将来のことは、正直わからない部分もあります
それでも決められたのは、「不安がなくなったから」ではなく、
「不安があっても、考え続けられる状態になったから」でした。
これはとても大きな違いだったと思います。
最後の決定打は、「完璧な答えを探すのをやめたこと」
家を建てるかどうかを考えていると、
「正解は何か」「後悔しない選択はどれか」を探してしまいがちです。
でも現実には、
どの選択にもメリットとデメリットがあります。
- 賃貸には賃貸の安心と身軽さがある
- 持ち家には持ち家の責任と安定がある
最後は、「絶対に後悔しない答え」ではなく、
「今の自分が、いちばん納得できる選択」を選ぼうと思いました。
一人で家を建てるという決断は、勇気があったからというより、
これ以上、自分の気持ちをごまかさなくてもいいと思えた結果だったのかもしれません。
大切なのは「決めたこと」より、「向き合ったこと」
ここを読んでくださっている方の中には、
まだ決めきれない方もいれば、迷いの途中にいる方もいると思います。
それで問題ありません。
一人で家を建てるかどうかは、人によって答えが違います。
でも、自分の暮らしや将来について、真剣に向き合った時間そのものには、無駄はありません。
次の章では、
「一人暮らしだからこそ選んだ家のサイズや考え方」について、
もう少し具体的にお話しします。
一人で建てるマイホームの「ちょうどいい」サイズと考え方
マイホーム計画と聞くと、
「将来のために広くしておいた方がいいのでは?」
「部屋は多い方が安心なのでは?」
と考える方も少なくありません。
ただ、実際に具体的な一人暮らしを想像していくと、必ずしも“広さ”が安心につながるわけではないことに気づく方も多いようです。
大きな家は、必ずしも安心ではない
家が広くなればなるほど、できることは増えるかもしれません。
一方で、一人暮らしの場合は、こんな現実的な側面も出てきます。
- 掃除や手入れにかかる手間
- 冷暖房の効率や光熱費
- 年齢を重ねたときの移動や管理の負担
元気な今は問題なくても、
「10年後、20年後も同じように暮らせるか」と考えると、
少し立ち止まって考えたくなる方もいるのではないでしょうか。
大きな家は「余裕」になる場合もありますが、一人にとっては、「持て余し」や「負担」になる可能性も同時に抱えています。
だからこそ、一人で暮らす家には、「将来まで無理なく付き合えるサイズ感」を重視する考え方もあります。
16〜20坪という選択肢、平屋という考え方
一人暮らしの住まいとして、近年よく選ばれているのが16〜20坪前後のコンパクトな平屋です。
このくらいの広さがあれば、
- 無理のないLDK
- しっかり休める寝室
- 収納や水回り
といった生活に必要な要素を、過不足なくまとめることができます。
平屋の場合、すべての空間がワンフロアで完結するため、
- 階段の上り下りがない
- 将来的にも動線が変わらない
- 掃除やメンテナンスがしやすい
といった点で、今だけでなく将来も見据えた住まい方がしやすくなります。
また、家を小さくすることは、妥協や後退ではありません。
暮らし方に合わせて、必要なものを選び取るという、とても現実的な判断です。
小さくすることは、弱さじゃない。
無理をしないという、ひとつの強さです。「広さ」よりも、「続けられる暮らし」を基準にする
家のサイズに正解はありません。
広い家が合う方もいれば、コンパクトな家の方が落ち着く方もいます。大切なのは、
- 今の自分にとって無理がないか
- 将来の自分にとって負担にならないか
- 一人でも、この家と付き合い続けられそうか
という視点で考えることです。
ファミリー向けの基準や、「こうあるべき」という考え方に合わせる必要はありません。
一人で建てる家だからこそ、自分の体力・価値観・これからの時間を基準にしていいのだと思います。
【お金のリアル】一人で家を建てると、実際いくらかかるのか
一人で家を建てるとき、多くの方が最後まで悩むのが「やはりお金のこと」ではないでしょうか。
ローンを一人で組むという現実。
もしものときに、誰かに頼れるとは限らない状況。
だからこそ、この章では、夢の話ではなく、できるだけ現実に近い視点で整理してみたいと思います。
おさらい:賃貸アパートの費用
新築に近い、比較的きれいなアパートを見つけて引っ越したとすると、
お部屋の大きさが1LDK(LDK11帖+居室6帖)の場合、
長岡市周辺の家賃相場はおおよそ7万円〜8万円程度がひとつの目安になります。
そこに駐車場代として約5,000円を加えると、
毎月の住居費は合計で7.5万円〜8.5万円前後と考える方が、
現在の相場感としては現実的と言えそうです。(2026.03.25現在)
D-GRID HOUSINGのおひとり様の一戸建て住宅の費用
お一人暮らしの場合、例として、16坪程の平屋で考えてみたいと思います。
16坪の平屋は、LDK14.5帖と6帖の寝室、3帖のウォークインクローゼット、水回り設備が十分に取れる広さです。
建物価格は D-GRID HOUSING の仕様で、
約1,280万円になります。(2025.05時点)
土地価格は、長岡市土地相場で800万円ぐらいを想定。付帯工事費用(引込工事など)費用が約300万円ほどかかったとします。そこに、住宅ローンの手数料や登記費用など諸経費を加えて計算すると、
総額が 2,500万円程 になります。
例えば、2500万円を35年間の返済期間で借入をした場合、金利を1.0%で計算すると
月々の返済が 70,571円になります。
つまり。築年数の浅いアパートの月々家賃とちいさな新築住宅を購入してのローン月々返済は、あまり変わりないのではないかと思っています。
一戸建て住宅の初期費用の内訳:最初にかかるお金は、「建物代」だけではありません
家づくりの話を始めると、どうしても「建物はいくらかかるのか」という点に目が向きがちです。
実際、建物の価格は大きな判断材料になりますし、最初に気になるのも自然なことだと思います。ただ、家を建てるうえで必要になるお金は、建物代だけではありません。
一人暮らし向けのコンパクトな住まいであっても、
- 建物費用
- 土地代
- 給排水の引き込み工事や外構工事などの付帯工事費用
- 登記費用や住宅ローンに関する諸費用
といった複数の要素が重なり、最終的な総額が決まっていきます。
たとえば、16坪前後の平屋は、建物価格そのものを見ると比較的コンパクトに感じられるかもしれません。
しかし、実際には、土地を購入し、必要な工事や手続きまで含めて初めて、現実的な資金計画が見えてきます。
「思っていたより現実的な金額だと感じた」という方がいる一方で、
「建物価格だけを見ていたら、想定より費用がかかった」という声が出るのも、この部分です。
だからこそ、家づくりを考え始める段階で、建物+土地+諸費用をひとつのセットとして捉えることがとても大切になります。「建物価格だけ見ていたら足りなかった」という声も少なくありません。
月々の支払いは、家賃と大きく変わらない場合もある
一人で家を建てると聞くと、
「月々の負担が一気に重くなるのでは?」と不安に感じる方も多いと思います。
実際には、建てる家の大きさや借入額、金利条件にもよりますが、
「D-GRID HOUSINGのおひとり様の一戸建て住宅の費用」の項目からもわかるように、
賃貸の家賃と大きく変わらない水準になるケースもあります。
ただし、ここで大切なのは、「ローン=すべての支出」ではないという点です。
- 固定資産税
- 火災保険やメンテナンス費用
- 光熱費(建物性能による差)
といった、賃貸では意識しにくかった支出が、少しずつ加わってきます。
そのため、「家賃と同じだから安心」と考えるのではなく、トータルで無理がないかどうかを確認することが欠かせません。
正直に言います:想定外だったお金の話
家づくりでは、事前に想定していたつもりでも、実際に進めてみて初めて気づくこともあります。
たとえば、
- 住み始めてから必要になった細かな設備
- 想像よりもかかった外構や調整費
- 逆に、思ったより必要なかったもの
こうした細かな積み重ねは、決して失敗ではありませんが、「余裕を見ておいてよかった」と感じる場面につながります。
一人で家を建てる場合、誰かと支出を分担できない分、最初から少し慎重すぎるくらいの資金計画を立てておく方が、あとから気持ちが楽になることも多いようです。
「払えるか」だけでなく、「続けられるか」で考える
マイホーム計画でお金の話というと、つい「審査が通るか」「払えるか」に目が行きがちです。
もちろんそれも大切ですが、一人で建てる家の場合は、それ以上に、
- 毎月の支払いを、10年後も続けられそうか
- 収入が一時的に下がったときの余白はあるか
- 生活を極端に削らないと成り立たない計画になっていないか
といった視点が重要になります。
家は、建てた瞬間がゴールではありません。
「この先も、自分のペースで付き合っていけるかどうか」
その基準でお金を考えることが、一人で家を建てるうえでの大切な考え方だと思います。
女性の一人暮らしだからこそ考えた、防犯と暮らしの設計
一人で家を建てる際、特に女性から多く挙がるのが「防犯は大丈夫だろうか」という不安です。
集合住宅と違い、戸建ては自分ひとりで暮らす空間になるため、気になるのは自然なことだと思います。
ただ、防犯対策というと「とにかく設備を増やす」「万全にしなければ危ない」と考えてしまいがちですが、実際に大切なのは “怖さを感じにくい暮らしができるかどうか” という視点です。
防犯=特別な対策、ではありません
防犯という言葉から、防犯カメラやセキュリティ機器をたくさん設置するイメージを持たれる方も多いかもしれません。
もちろん、必要に応じた設備は有効ですが、D‑GRID HOUSINGが一人暮らしの住まいで重視しているのは、日常の暮らしそのものが不安になりにくい設計です。
たとえば、
- 外から室内の様子が見えにくい窓の配置
- 帰宅時に家の中が暗くならない照明計画
- 生活動線がシンプルで、無駄に外に出る必要がない間取り
こうした工夫は、特別なことではありませんが、日々の安心感に大きく影響します。
暮らしの中で「無意識に気を張らなくていい」こと
女性の一人暮らしでは、知らず知らずのうちに「防犯のために気を使っている」場面が多くあります。
- 夜に洗濯物を外に干すのをためらう
- 窓を開ける時間帯を気にする
- 帰宅後、家の中が暗いのが不安になる
こうした小さなストレスが積み重ならないよう、最初から室内干しを前提にしたスペースをつくる、外からの視線を意識した窓計画にするなど、暮らし方に合わせた設計を行うことで、自然と安心感が生まれます。
防犯とは、「警戒し続けること」ではなく、気を張らなくても暮らせる状態をつくることだと考えています。
やりすぎない防犯が、長く暮らしやすい理由
不安を感じると、どうしても「念のため」「万が一のため」と対策を重ねたくなります。
しかし、やりすぎた防犯は、逆に暮らしのしにくさやストレスにつながることもあります。
- 必要以上に閉鎖的にならない
- 日常の使い勝手を損なわない
- 自分自身が息苦しくならない
こうしたバランスも、一人で暮らす家だからこそ大切です。
D‑GRID HOUSINGでは、防犯対策を“足し算”だけで考えるのではなく、間取り・動線・視線・明るさといった設計全体の中で整理することを心がけています。
「守る」よりも、「安心して暮らす」ための設計
女性一人暮らしの防犯は、
「守らなければならないから」ではなく、
自分が安心して、無理なく暮らせることが出発点です。
特別な人だけの話ではなく、
一人で暮らすからこそ大切にしたい、ごく自然な考え方だと思います。
将来どうする?一人で建てる家の「出口戦略」
一人で家を建てるとき、多くの方が頭の片隅で気にされているのが、「この家に、ずっと住み続けなければいけないのだろうか」 という不安ではないでしょうか。
持ち家=一生そこで暮らす、というイメージを持たれがちですが、一人暮らしの場合は、将来の変化を前提に考えておくことも、とても大切な視点になります。
「一生住む前提」でも、「縛られない」考え方
もちろん、「この家に長く住み続けたい」と考えて建てること自体は、まったく問題ありません。
ただ、人生は思い通りにいかないことも多く、
- 仕事や生活環境の変化
- 親のこと、家族のこと
- 体調や年齢による暮らし方の変化
など、住まいを見直すタイミングが来る可能性もあります。
だからこそ、最初から
「もし住み替えることになったらどうするか」
「別の形で活かす選択肢はあるか」
を、ぼんやりでも考えておくことが、後々の安心につながります。
一人暮らしだからこそ意識したい「立地」と「間取り」
出口戦略を考えるうえで、特に重要なのが立地です。
- 周辺に生活利便施設があるか
- 通勤・通学・通院がしやすいか
- 将来、借り手や買い手が想像しやすい場所か
こうした条件は、自分自身が暮らしやすいかどうかと同時に、将来的な選択肢を広げてくれます。
また、間取りについても、
- 極端に個性的すぎない
- 一人暮らし以外の使い方もイメージできる
- 無理なくコンパクトである
といった点を意識しておくことで、「住み続ける」以外の可能性を残しやすくなります。
出口戦略は「売る・貸す」ためだけの話ではありません
出口戦略という言葉を使うと、
「将来売るつもりなの?」
「投資目的なの?」
と受け取られることもありますが、必ずしもそうではありません。
一人で家を建てる場合に大切なのは、選択肢を自分で持ち続けられることです。
- 住み続けてもいい
- 住み替えてもいい
- どちらも選べる状態にしておく
その余白があるだけで、「この家に縛られている」という気持ちは、ぐっと減ります。
将来を考えることは、不安になるためではありません
将来の話をすると、どうしても不安が先に立ちます。
ですが、出口戦略を考えることは、不安を増やすためではなく、安心して今を暮らすための準備でもあります。
一人で建てる家だからこそ、
- 今の自分にとって無理がないか
- 数十年後の自分にも選択肢が残るか
その視点を少しだけ持っておくことが、結果的に「建ててよかった」と思える暮らしにつながります。
次の章では、実際に一人で家を建てた後、暮らしや気持ちにどんな変化があったのかについてお話しします。
一人で家を建てたあと、暮らしと気持ちはどう変わったか
家が完成し、実際に暮らし始めてから、何か劇的な変化があったかというと、そうではありません。
生活リズムは大きく変わらず、仕事をして、食事をして、眠る。やっていること自体は、以前と同じ毎日です。
それでも、少しずつ気づいた変化があります。
「帰る場所がある」という感覚
以前は、「この家は仮の住まい」という意識が、どこかにありました。
住みやすくても、気に入っていても、いずれは出ていく前提の場所。
家具の配置や手入れも、どこか線を引いていたように思います。
家を建ててからは、「ここに帰ればいい」という感覚が、自然と生まれました。
特別な安心感が常にあるというより、余計なことを考えなくてよくなった、そんな静かな変化でした。
将来への不安が「ゼロ」になったわけではありません
誤解のないようにお伝えすると、家を建てたからといって、将来の不安がなくなったわけではありません。
- これから先、何が起こるかは分からない
- 一人で暮らしていく現実は変わらない
そういった点は、今もきちんと意識しています。
ただ、不安の種類は少し変わりました。
以前は、「このままでいいのだろうか」という漠然とした不安。
今は、「どうなったら、どう考えるか」という、考えられる不安に近づいたように感じます。
暮らしが「自分基準」になった
一人で家を建てたことで、暮らしに対する基準が、少しだけ変わりました。
- 誰かのライフスタイルに合わせなくていい
- 家族向けの正解を当てはめなくていい
- 世間の「普通」に無理に寄せなくていい
家のサイズや間取りだけでなく、暮らし方そのものを、自分で決めていいのだと、実感するようになったのです。それは自立とか強さというよりも、「納得できる状態でいる」という感覚に近いものかもしれません。
家を建てたことで、人生が大きく変わったわけではありません。ただ、日々の暮らしの中で、
立ち止まらずにいられるようになった、そんな変化がありました。
やらなくてよかったこと、結果的にシンプルでよかったこと
家づくりを考え始めると、
「あった方が安心かもしれない」
「将来のために入れておいた方がいいかもしれない」
と、さまざまな選択肢が目に入ってきます。
実際、どれも間違いではありませんし、人によっては必要になるものもたくさんあります。
ただ、一人で暮らす家づくりを振り返ると、結果的に“足さなくても困らなかったこと”もいくつかありました。
部屋数を増やさなくても、十分だった
将来のことを考えると、
「念のためもう一部屋あった方がいいのでは」と迷う方も多いと思います。
ですが、一人暮らしの場合、
- 普段使う空間は限られている
- 使わない部屋が負担になることもある
という現実もあります。必要な場所に、必要な広さがある。それだけで、日常の暮らしには十分だったと感じています。
設備を入れすぎなくてよかった
家づくりの情報を集めていると、便利そうな設備や、あったら快適そうな仕様に出会います。
ただ、一人で暮らす場合、
- メンテナンスの手間
- 使いこなせるかどうか
- 将来の管理のしやすさ
も同時に考える必要があります。結果として、「毎日使うもの」「無理なく使い続けられるもの」に絞ったことで、暮らしがシンプルになり、負担も少なくなりました。
「こうあるべき」を基準にしなくてよかった
家づくりでは、「一般的にはこう」「普通はこう」といった基準に触れる場面が多くあります。
ただ、一人で暮らす家の場合、その基準が必ずしも自分に合うとは限りません。
- ファミリー向けの考え方
- 人数を前提とした使い方
- 将来の不確かな前提
そうしたものを一度脇に置き、今の自分の暮らしに合うかどうかを基準にしたことで、無理のない住まいになったと感じています。
「削った」のではなく、「選んだ」という感覚
振り返ってみると、何かを我慢したり、妥協したりしたというよりも、「必要なものを選び取った」という感覚に近いかもしれません。
家づくりに正解はありません。広い家が合う人も、設備が充実した家が向いている人もいます。
ただ、一人で暮らす家だからこそ、無理なく向き合い続けられることを大切にした結果、シンプルな形に落ち着いた、という一例です。
正直に書きます:向いている人・向いていない人
ここまで読み進めてくださった方の中には、
「自分にも当てはまりそう」と感じた方もいれば、
「少し違うかもしれない」と思われた方もいるかもしれません。
一人で家を建てるという選択は、誰にでも当てはまるものではありません。
だからこそ最後に、向いているかどうかの目安を、あえて整理しておきたいと思います。
一人で家を建てることが「比較的向いている」かもしれない人
以下は、あくまで傾向の話です。
すべて当てはまる必要はありません。
- 今後の暮らしを、自分のペースで考えたいと感じている
- 大きな家や豪華な設備より、無理のない日常を大切にしたい
- 将来の変化も踏まえたうえで、今の判断に納得したい
- 一人で決めることに不安はあっても、向き合う覚悟はある
「強い決意がある」「迷いがない」というよりも、迷いながらでも、自分で考え続けたい人の方が、実は向いているのかもしれません。
今は、無理に選ばなくてもいいかもしれない人
一方で、現時点では急いで決めなくてもいいケースもあります。
- まだ住まいについて考える余裕がない
- 今後の生活が大きく変わりそうで、判断がつかない
- 一人で背負う責任を、今は重く感じすぎてしまう
- 家を持つこと自体に、強い不安が先に立つ
こうした状態で無理に進める必要はありません。
一人で家を建てることは、「今すぐやるべきもの」ではないからです。
「向いている・向いていない」は、途中で変わってもいい
ここでお伝えしている判断は、一生変わらないものではありません。
数年後、考え方や環境が変われば、
今日の「向いていない」は、明日の「検討してみたい」に変わることもあります。
だからこそ大切なのは、
- 今の自分は、どう感じているか
- この選択肢に、無理をしていないか
この2点に、正直でいることだと思います。
無理に選ばなくていい。でも、考えていい。
一人で家を建てることは、特別な人だけの選択ではありません。
同時に、誰もが通るべき道でもありません。
建てるかどうかよりも、
「自分の暮らしについて、どう考えたいか」
その問いに向き合えたこと自体が、大切な一歩だと思います。
このコラムが、決断を迫るものではなく、考えるための材料として役立てば幸いです。
まとめ|「一人で家を建てる」は、選択肢のひとつ
一人で家を建てるというと、特別な決断のように感じられるかもしれません。
ですがここまで見てきたように、それは「誰かと同じ道を選ばない」という意味ではなく、
自分の暮らしに合った選択肢をひとつ選ぶということでもあります。
正解はひとつではありません
賃貸に住み続けることも、家族を持ってから家を建てることも、そして、一人で家を建てることも。
どれも間違いではありませんし、どれかが特別に優れているわけでもありません。
大切なのは、
- 今の暮らしに、無理がないか
- 将来の自分を想像したとき、納得できるか
- 「こうすべき」より「こうしたい」に近い選択か
そうした視点で、自分自身と向き合えるかどうかだと思います。
一人で建てるという選択は、「決意」ではなく「対応」
一人で家を建てる方の多くは、最初から強い覚悟を持っていたわけではありません。
- 何となく感じていた違和感
- 先のことを少し考え始めたタイミング
- 今の暮らしを見直したいと思ったきっかけ
そうした積み重ねの中で、「一度ちゃんと考えてみよう」と思った結果として、この選択肢に行き着いている場合がほとんどです。
建てる・建てないより、「考えたこと」に意味がある
このブログを読んで、すぐに結論が出なかった方もいると思います。
それでまったく問題ありません。
一人で家を建てるかどうかよりも、
自分の暮らしやこれからについて、立ち止まって考えた時間そのものが、
これからの選択に必ずつながっていきます。
D‑GRID HOUSINGが大切にしていること
D‑GRID HOUSINGでは、家を「売るためのもの」ではなく、暮らしを一緒に考えるためのものとして捉えています。
一人で建てる家であっても、
誰かと暮らす家であっても、
その人にとって無理がなく、
長く付き合える住まいであること。
このブログが、
「建てる・建てない」を決める場ではなく、考えるきっかけのひとつになれば幸いです。
相談会、開催中です。

Written by
Kenichi Omori
D-GRID HOUSING – Producer
大手アパレルメーカなどを経て当社ローコスト住宅ブランド「ニコニコ住宅新潟」と注文住宅ブランド「グリーンスタイル」での販売経験から、新たに D-GRID HOUSING を立ち上げる。

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